早期英語教育と英検

関東支部長の竹田まりこです。

最近では、英検の受験者の低年齢化が進んでいますね。今回は、早期英語教育における英検について感じることを書きたいと思います。

私自身、英語学習者として、英検は何度も受験した経験もありますし、指導をした経験もあるので、英検に対してはそこまで否定的には捉えてはいません。ですが、昨今の英検の低年齢化と、英検に対する過剰な熱は注意が必要と感じています。

時折、幼児のお子さんを持つ親御さんで、「英検を受けさせたいけれど、どのような取組みをすればいいか」と相談されることがあります。そういった時は、

  • 鉛筆を使った動作が負担なくできるか?
  • 長時間、椅子に座っていても大丈夫か?
  • 英語力がその級を受けるのに十分ついているか?

上のようなことがクリアできているのなら、「『英語力を測るという意味で』受験してもいいのでは。ただし英検のためだけの英語学習はお勧めしません」、とお答えしています。

英検を受験するにあたって必要なのは、問題の出され方を知ることと以上に、その級を受けるだけの英語の土台がしっかり付いていることだと思っています。

英語力が十分に付いていない状態で、英検だけのために取組みをするのは、子どもにとって負担になり兼ねませんし、英語習得の点で遠回りになりかねません。

【早期英語教育のメリットと 英検のタイミング】

早期英語教育に対して、批判的な意見も出ていますが、低年齢で英語を始めるメリットは、英語を「勉強」とか「科目」として捉えるのではなく、「コミュニケーションのツール」として捉えやすいことだと思っています。

例えば、赤いリンゴを見せて、”What’s this?”と聞いたら、日本語を介すことなく、”It’s an apple.”と即答できる。年齢が低ければ、自分の持っている言語システムにアクセスする瞬発力も育てやすい。英語を聞くリスニング力や発音も、早期英語教育で注目されていますが、私は、この「間違えてもいいから口に出す瞬発力」を育てやすいのが低年齢で英語を始めるメリットの一つと考えています。

この会話の瞬発力を育てられる時期に、「テスト対策」のためだけに英語を学習するのは、勿体無いし危険も伴うと考えています。幼児期は、「英検のためだけ」の勉強をするよりも、たくさん英語の絵本を読み聞かせたり、英語でも日本語でも色んな体験をさせて色んなことを感じたり、自由に遊ばせたりすることに時間を費やす方が大事だと思っています。

【英検は英語力を測るためのツール】

英検は、あくまでも今現在、どのくらいの英語力がついているのかを測るために有効なツールというだけ。そして非常に正確に測れるという訳でもありません。

ですので、ある程度 英語が身についた時点で英語を受験するのは良いのではないでしょうか。試験当日に子どもに負担がないよう、過去問を使って出題形式を知ったり、英作文の練習をしたりするのも効果的かと思います。

英作文にしても、英検のためだけにライティングをさせるのではなく、幅広く、いろんなことを自由に書く練習をした後で、英作文の「型」を教える方が、型にはまった思考にならない。英検の英作文は、思考を型にはめて、型通りに書く必要があるので、その型の導入をする時期も考える必要があると思っています。

そしてリーディングにしても、英検の過去問ばかりを読ませるのではなく、幅広く色んな文章に触れ、色んなことを感じる方が重要と感じます。

【英検は手段であって目的ではない】

もちろん、中学受験や高校受験に有利になるなど、必要に迫られて英検を受けることもあると思います。英検がモチベーションとなって英語学習をしている子もいるかもしれません。ですが、英検が「英語をする目的」にならないように、周りの大人がしっかりフォローをする必要はあると感じます。

英検は「民間試験の一つ」であって、長い長い英語習得過程の通過地点に過ぎません。英語を「言葉の一つ」として子どもが捉えられるような教育を私たち教育者が提供することも重要ですが、それ以上に、家庭内や社会全体でも そのような意識作りが必要です。

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