山形支部長の安孫子愛です。

「小さい頃から英語をやって、混乱はしませんか?」
「やっと日本語を覚えてきたところなので、英語も教えるのは、なんだか可哀想な気がして…」

1歳のお子さんのお母さんが多いでしょうか。こんな質問をよく伺います。

例えば、「わんわん」を覚えた我が子が、猫も犬も、四足の物は全部「わんわん」と言うのを見て、
猫は「わんわん」ではないことを伝えるのは可哀想でしょうか。混乱させてしまう、と教えるのを躊躇しますか。

恐らく大抵のお母さんは、「こっちは猫よ」「にゃんにゃんよ」などと、躊躇せずに伝えると思います。
そして、一回で覚えなくても気にせず、何度も覚えるまで言い続けるのではないでしょうか。
その時に、猫と犬の区別がつくだろうかとか、猫を教えるのが我が子の負担になるかもしれないとは全く考えません。
そのうちわかるだろう。わかるようになるのが当然だから子どもが自分のペースで覚えてくれればいい、と感じているのではないかと思います。

二か国語を子どもに教える親や、小さい子どもに英語を教える講師は、これと似たような感覚をもっていると私は考えています。
伝えれば、教えればきっとわかってもらえる。そのうちわかるようになる。そして、それは決して子どもの負担になることではない、と。

猫と犬のそれぞれの特徴を、子ども自身が気づいてわかるようになるのと同じように、
犬の絵を見て「いぬ」と言う時と、”dog”と言う時の違いを、子どももわかるようになります。

別の言葉で言えば、日本語で言う時と英語で言う時を、子どもにもわかるように大人の方が区別してあげれば、どっちの言葉を言えばいいのかわからず混乱、ということはありません。

子どもの言葉ははじめから完璧ではないのはお母さんがよく知っていますね。
英語を話し始める時も同じです。

「cherry ちょうだい」
と言ったからといって、この子は日本語と英語を混ぜて使っている!と目くじらを立てたりせず、この子はさくらんぼよりもcherryの方が言いやすいのかもしれない、くらいに考えて、
「さくらんぼね? いいよ」
と、お母さんの方は子どもにつられずに、日本語の時間は日本語、英語の時間は英語を使ってください。

そのうち、
「さくらんぼちょうだい」

“Cheery, please”
を使い分けられるようになります。

その過程が、混乱していると誤解されることもあるのですが、子どもは単純に自分が使いやすい言葉を使っていたり、たまたまその言葉を1つの言語でしかまだ知らなかったりするだけ、ということもあります。

お子さんと一緒に英語を始めること、
もし、今興味をもったのであれば、今が始め時です。早すぎることは心配せず、早期英語教育研究会から情報を得ながら、是非進めてみてください。